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秩父・羊山公園の芝桜
秩父鉄道に乗って桜のじゅうたんへ。
秩父、長瀞(ながとろ)
秩父、せいごの瀬 鴨汁そば
鮎の炭火焼塩焼き
 1:秩父、長瀞(ながとろ)
 2:秩父、せいごの瀬
 3:鴨汁そば
 4:鮎の炭火焼塩焼き
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[アクセス]
秩父鉄道・熊谷駅→(秩父鉄道:約1時間8分)→御花畑駅→(徒歩:約30分)→羊山公園・芝桜の丘→(徒歩:約25分)→えん(そば屋)
秩父鉄道・御花畑駅→(秩父鉄道:約23分)→長瀞駅→(徒歩:約5分)→荒川・長瀞ライン下り乗降所
[関連サイト]
■秩父観光ナビ
■秩父鉄道
■えん(そば屋)
埼玉県秩父市熊木町10-13
TEL:0494-22-2818
■長瀞町観光協会
[旅行手配内容]
特に無し:家族4人で約10,000円(全費用)
埼玉方面の名物
 
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「SLに乗って秩父の芝桜、見に行かない?」
書店で何気なく開いたガイドブック。斜面一帯に芝桜が広がる公園が秩父にあることを知りゴールデンウィークに家族とおばあちゃんと一緒にSL(蒸気機関車)に乗って行くことにした。SLは、秩父鉄道の熊谷駅と三峰口駅を1日1往復だけ走っている。電車好きの2歳の息子が喜ぶ顔が目に浮かぶ。2週間前にJRの窓口で全席指定のチケットを買い求めるとなんと既に売り切れ…。仕方なく帰りだけに変更するがこちらもまた売り切れ…。1ヶ月前からの販売らしいが相当人気である事実を知った。

5月4日。天気は晴れて最高の旅日和。秩父鉄道の熊谷駅から三峰口駅行の秩父鉄道に乗る。SLでもない急行でもない各駅停車の旅。SL同様にこちらも満席。かろうじて座れたが多くの方は立ったままでガタゴト走り始めた。歴史を感じさせるアンティークな電車の天井には大きな扇風機。ゆっくりと回転しながら、ぬるーい風を起こしていた。登山に行くらしいリュックサックを背負った年配のご夫婦の姿も多い。

小さな駅に停まる度に乗客は降りたり乗ったり。それぞれの駅の先に楽しみが待っているようだ。途中から近くの席に座った若いおかあさ秩父・せいごの瀬ん。2歳前後の男の子を抱いたまま母乳をあげ始め驚いた…。ほんとに今日は2007年であろうか…。昭和にタイムスリップしたような空間だった。波久礼駅(はぐれえき)を過ぎると、うんと山に近づき鮮やかな緑が視界いっぱいに広がった。上長瀞駅を過ぎ、渓流が真下に見えると乗客から歓声があがる。川沿いではバーベキューを楽しむ人達の姿。

八重桜熊谷駅を出て約1時間。御花畑と言うなんともかわいい名前の駅に着いた。駅を出ると真夏のような陽射し。ガイドブックによるとここから芝桜のある羊山公園までは約20分。民家を抜け、ジグザグの坂道を上がる。上がった先がそうかと思っていたがまだまだ…。遠い…。しかし、気持ちのいい新緑のトンネルがあったり、八重桜が続く道があったりしてなんとも気持ちのいい道のりだった。時間は約20分ではなく30分が正しい。(笑)

眠そうな顔の羊がウロウロいるふれあい牧場で息子は羊と初のご対面だったが今ひとつピンときていなかった。今はまだ動物よりも電車の方が好きだからしょうがないかぁ。入口で入園料を300円×3人分支払い芝桜の丘へ入る。桜を見るのにお金を払ったのは生まれて初めて。(笑)そして桜の前にまずはものすごい人に驚く。まだ朝の10時。かなり早い時間に来たつもりだったが…。人混みを避けながら進み、ようやく桜が見える位置へ辿り着いた。

うわぁ…、これはすごい…。写真を見て想像していたものよりも随分と広くて美しい。全部で8種類のピンクや白、薄い紫色の芝桜が美しい曲線を描きながら広がっていた。その芝桜の向こうには雄大な武甲山 (ぶこうさん)の姿。標高は1,304メートルとそれほど高くはないが存在感のある山で武申山と芝桜が織り成す春の風景に心が安らいだ。そしてなんともいい香りが鼻をくすぐる。家族も大喜び。息子はどこで覚えたか、花に顔を近づけニコニコ。
芝桜の丘

しかし、この日5月4日の秩父の気温は27度。炎天下を1時間以上も歩いているとさすがにヘトヘト…。もっとのんびりしたかったが、木陰で冷たいお茶を飲んだ後、来た道を引き返した。帰りはほとんど下りなのであっという間に駅の近辺に着いた。ホントは長瀞(ながとろ)まで行って昼ごはんを食べる予定だったが、予定を変更し西武の秩父駅前の「えん」というそば屋に入った。11時半頃だったが我々家族が入るとちょうど満席となった。

テーブルが直角にグネグネと円を囲むように繋げられた不思議な店内。厨房は丸見え。奥に和室もある。客席は全部で和室を入れて25席から30席ほどだが、小さな厨房スペースには10人ものスタッフがいた。なんという贅沢な割合。まだオープンして間もないのか…、不慣れな感じが伝わってきて、これはハズしたかなぁと思ったが、出てきた鴨汁そば(850円)のうまさに驚いた。コシがありモチモチとした歯ごたえと旨み。国産のあい鴨と書かれていた鴨もまたプリプリして美味しかった。

秩父のそば粉と秩父の湧き水を使ったそばらしい。店を出ると猛烈な暑さの中、20人程の列ができていた。やはりここはよく知られた旨いそば屋なのかしら…。

御花畑駅に着くと、夏の花火大会の最寄り駅を思わせる人の山。うわぁぁぁ…。これはこれは…。1日1往復のSLにここから乗る家族連れも多いらしくその時間まで入場を制限され改札の前で待たされているのだ。御花畑駅に昼過ぎに到着するSLを子供と一緒にゆっくり見る予定だったが、あまりにも混雑していたため急遽変更。すぐにやって来た上りの電車に乗った。どこかでSLとすれ違うだろう…。

SL(蒸気機関車)そして御花畑駅の隣の秩父駅に到着すると、ホームの反対側に汽笛を鳴らしながらゆっくりSLが入ってきた。おぉぉぉぉ!息子よりも自分の方が大喜び。ホームで待っていた沢山の人達からも大きな歓声があがった。SLは熊谷駅から三峰口駅までを約2時間30分かけてのんびり走る。急行の電車だと約1時間13分。

夏のような陽射しが降り注ぐ長瀞駅で降りた。おばあちゃんによると長瀞は渓流を下る長瀞ライン下りが人気とのこと。河原へ向かう坂道には、これまたものすごい人。みそおでん(こんにゃく)、秩父そばやうどんのお店などが軒を連ねるが、27度のこの日の一番人気は串にそのまま刺さった冷やしきゅうり(100円)。

駅から歩いて約5分。荒川の河原へ出ると川と岩畳と新緑の織り成す風景がパノラマで広がっていた。そして、ライン下りを待つ人の列が50メートルほども続いており驚いた。元々乗る予定はなかったがここまで人気とは思わなかった。約30分のコースと約1時間のコースがあるらしい。河原で売っていた鮎の炭火塩焼き(500円)を買い大きな岩に座って食べた。塩味が効いてうまい!
長瀞(ながとろ)

長瀞は年間約200万人が訪れる観光地。ライン下りは紅葉のシーズンがベストだと感じた。ゴールデンウィークのシーズンも本来ならいいのだろうが27度ではさすがに暑かろう…。子供が小学生になった頃、もう一度訪れてみたい。

冷房の音はするがまったく機能していない秩父鉄道の電車に揺られ熊谷駅へ向かった。窓側に立ったお父さんが読むハードカバーの本のタイトルが見えた。「人はなぜ山へ」だった。なぜでしょう…(笑)

(07年5月:旅々旅人)
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