フトフトやわやわうどん。
入ったのは大正12年創業の老舗「まめや」。伊勢うどんは、ネットで調べるとなかなか変わった評判…(笑)頼んだのはシンプルに何も乗っていない伊勢うどん(510円)葱だけお好み。現れたうどんのはずのそれはありえない太さ。なんじゃこりゃ。葱をぶっかっけ、割り箸で麺を掴みあげるとなんと途中で切れる…。コシなんてものは鼻から無視している(笑)讃岐の人なら腰を抜かすだろう。麺はやわやわ。どことなくふわり。そしてプツプツ切れる。おつゆというのか、つけ汁というのか下の方に濃厚な色と味わいで沈んだ醤油ベースのそれに混ざると次第に白い麺が茶色に染まり始める。濃い目でまったりとした味わい。伊勢に来たら一度は体験したい名物郷土料理。
■まめや
・三重県伊勢市宮後2-19-11・TEL:0596-23-2425 |
|
本店の雰囲気はどこか江戸時代を感じ実にいい時間が味わえる。
朝の8時過ぎ。まだ人通りが少ない旧参宮街道のおはらい町。その通りの真ん中辺りに伊勢名物といわれ江戸時代から続く赤福の本店がある。参拝時間に合わせ朝の5時から営業しており店内でも食べられることを知り寄ってみた。明治10年に造られたと聞いた建物が素晴らしく情緒がありいい。入口で一盆注文し、畳の部屋でひとりくつろぐ。部屋からの眺めが心地いい。すぐ真下を五十鈴川が流れている。この雰囲気のある建物の中で食べられ、赤福3個とお茶がついて280円というのはなかなか嬉しい。伝統的な建物の中、和服姿でこまめに働く赤福の女性達の姿がとても美しく印象に残った。
■赤福本店
・伊勢市宇治中之切町26番地 |
元々は漁師料理。
三重の名物「手こね寿司」。2007年に農林水産省より発表された「郷土料理百選」において伊勢うどんと一緒に選ばれた聞き慣れぬ食べ物。何かというと、元々は伊勢にも近い志摩の漁師料理で、忙しい漁の合間にご飯の上に魚を載せ、そこへ醤油をたらして手でこねて食べたのが始まりらしい。用いられる魚はカツオが主流。頂いたのは伊勢神宮の内宮に近いおはらい町にある「手こね茶屋」。茶碗蒸しやサザエの壷焼きなどがセットになった「てこねずし定食(1,680円)」を頼んだ。ごはんには海苔がまぶされカツオの切り身と一緒に混ぜ込まれている。醤油の風味を強く感じるタレに漬け込まれたカツオはかなり濃い目。あっさり目のあおさの入ったお吸い物もついており、漁師料理の雰囲気が味わえて良かった。
■手こね茶屋
・三重県伊勢市宇治浦田1-4-22 ・TEL:0596-24-0611[営]11:00〜22:00[休]無 |
|
海辺で食べたい…。
伊勢の郷土料理のお店で頼んだ「てこねずし定食(1,680円)」に付いていた大アサリとサザエの壷焼き。付いていたというよりどちらかというとこちらが楽しみだった。好物だから。伊勢は志摩に近いこともあり新鮮な魚介類が豊富と聞く。サザエの壷焼きなどは大好きなのに食べる機会が滅多にない。手こね寿司とセットで大アサリが2個とサザエの壷焼きが1個、さらに茶碗蒸しとお吸い物と長ひじきの小鉢がついて1,680円。まずはアツアツの大アサリがプリプリと旨い。潮っぽさがしっかり残り新鮮。そしてやや小ぶりのサザエの壷焼きも見た目恐ろしくグロテスクだけど、これまた潮っぽく濃厚で実に旨かった。やっぱ好きだなぁ、サザエの壷焼き。海辺で何度かやった海鮮バーベキューを思い出したが、こういう貝類はやはり海辺で潮風に吹かれながらビールと一緒に食べるのがいい。(笑)しかしそれがなかなかできないから、こういう店は非常に有り難い。
■手こね茶屋
・三重県伊勢市宇治浦田1-4-22 ・TEL:0596-24-0611 |