旅々たびたび
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江ノ電・江ノ島
江ノ電に揺られながら週末にちょい旅。  
鶴岡八幡宮内
高徳院 鎌倉大仏 江の島へ続く道
青空デリ鎌倉のカレー
 1:鶴岡八幡宮内
 2:高徳院 鎌倉大仏
 3:江の島へ続く道
 4:青空デリ鎌倉のカレー
詳細地図
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[アクセス]
赤羽駅→(JR新宿湘南ライン:約1時間10分)→大船駅→(JR横須賀線:約5分)→鎌倉駅→(江ノ電:約5分)→長谷駅→(徒歩:約10分)→高徳院・鎌倉大仏
長谷駅→(江ノ電:約20分)→江ノ島駅→(徒歩:約15分)→江ノ島
江ノ島駅→(江ノ電:約25分)→鎌倉駅→(徒歩 小町通り:約15分)→鶴岡八幡宮
[関連サイト]
■神奈川県鎌倉市
■江ノ島電鉄
■鎌倉Today
鎌倉市の総合情報サイト
■青空デリ鎌倉
神奈川県鎌倉市扇ガ谷1-8-9
■鎌倉五郎本店
神奈川県鎌倉市小町2-9-2
[旅行手配内容]
電車代、飲食代のみ:約5,000円(全費用)
神奈川方面の名物

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何の予定もない週末が久しぶりに訪れた。
どうしようかなぁ…。
思いを巡らせると、以前から一度乗ってみたかった江ノ電に行き着いた。
「そうだ。江ノ電に乗りに行こう!」
あまりにも急だったので一人旅にした。2歳前の子供もいるので家族で出かけるには何かと準備があるからだ。

思い立ったら行動は早いタイプ。翌朝7時過ぎには、江ノ電の始発でもあり終点でもある「鎌倉駅」に来ていた。江ノ電に乗り換えるため一旦、鎌倉駅の改札を出ると、5月だがまだ少し肌寒い風と一緒に古都鎌倉の空気を感じた。行き当たりばったりの旅の始まり。

鎌倉-藤沢間を走る江ノ電(江ノ島電鉄)は、「のりおりくん」という1日乗り放題のチケット(580円)が便利。改札を入るとレトロながらもどこかモダンな雰囲気が漂う江ノ電が迎えに来てくれていた。薄いクリーム色を濃い緑でサンドした2量編成の小さな江ノ電に乗り込むとすぐに藤沢へ向けガタゴト走り始めた。乗客は地元の方がほとんどらしい…。窓の外を流れる非日常の風景を眺めているのは僕だけだから。

江ノ電の歴史は100年(1902年開通)を越える。鎌倉を出て和田塚、由比ヶ浜を過ぎ、鎌倉の大仏がある長谷(はせ)駅で降りた。改札を出るのにまずは線路を横切り反対側の改札から出なきゃならない…。線路を渡った所に駅員さんが立っていて定期を確認したり切符を受け取っていた。懐かしい…。昔はこれが当たり前だったもんなぁ…。

鎌倉の大仏長谷駅から鎌倉の大仏のある高徳院まで長谷通りと呼ばれる小道を歩く。歩き始めてすぐ左手に、境内から由比ヶ浜や逗子が一望できる長谷寺の入口がある。そして10分程で鮮やかな緑に覆われた高徳院に着いた。少し歩くと高さ約13メートルの大きな鎌倉の大仏が静かに目をつぶり、どかんと座っているのが見えた。真下から見上げると実に神秘的で深みのある表情。いい顔してるなぁ…。

国宝でもあるこの大仏は、鎌倉時代に造られた2代目の銅造(初代は木造。台風で倒壊)。正しくは阿弥陀如来像(あみだにょらいぞう)。かつては大仏を覆う大仏殿があったが15世紀の大津波で倒壊した後は、そのまんま…。中が空洞になっており、なんと大仏の中に自由に入ることができ驚いた。うそっ…。大仏の中に入れていいの…。大仏とはそもそも何のために造られるものなのか…、神聖なものと認識していたのでなんとも疑問が残った。

江ノ電再び江ノ電に乗り込み、江ノ島へ行くことにした。ガタンゴトン。民家のすぐ横や緑のトンネルを小刻みに揺れながら楽しげに走っていく。こう楽しく走られると乗っている僕まで楽しくなる。稲村ヶ崎駅から腰越駅間は海に沿って走る。海が見えた瞬間座っていられず窓に顔をつけていた。

遠く江ノ島が見える稲村ヶ崎は映画「稲村ジェーン」の舞台。気持ち良さ気にたくさんのサーファーが波乗りを楽しんでいる。鎌倉高校駅の直前では、鎌倉行きの電車の通過を待つため少し停車する。江ノ電は一本の線路を少し時間をズラして上り下りを同時に走っていることに気づいた。

江ノ島への道江ノ島駅で降り潮の香りがプ〜ンと漂う中、江ノ島へのびる江ノ島大橋(約786メートル)を歩く。江ノ島へはなんと歩いていけるのだ。えーー!船で渡るんじゃないんだ…。島というのは橋で繋がった途端に島ではなくなる事実…。

江ノ島神社への参道は老舗の土産店などが軒を連ね、あたかも温泉街のような雰囲気。起きてから何一つ飲み食いしていないことに気づき、喫茶・食事処の「鶴屋」であたたかいコーヒーを頂いた。ふぅー。窓からは参道を歩く観光客の姿や何故か猫の姿を多く見かけた。

江ノ島駅から鎌倉へ戻ることにした。行きはとても静かな車内だったが帰りは、修学旅行の女子高生達で溢れ返っていた。腰超駅を過ぎ、右手に海が見えた瞬間。
「わぁっ!海〜!!!」
「キャーー!!!」
「すごくな〜い!!」
などと大勢の大きな歓声が車内に沸き起こった。海を見て天真爛漫にはしゃぐ女子高生の姿に車内の人達にも自然と笑顔がこぼれていた。

鎌倉駅鎌倉駅で下車。鶴岡八幡宮へ向け土産屋などが軒を列ねる小町通を歩いていると、若いカップルを乗せた人力車がユッサユッサ駆け抜けていった。香ばしい匂いがする焼きたてのせんべい屋の前では修学旅行生のたくさんの笑顔がはじけている。

鶴岡八幡宮鶴岡八幡宮は、1180年に源頼朝が由比ヶ浜の八幡宮を現在地に移し創建。創建から800余年を越えた今もなお鎌倉のシンボル的存在となっている。鮮やかな朱色が美しい本宮は、江戸時代に再建されたもの。1192年に頼朝が鎌倉に幕府を開いたことが約700年間、武家による政権が続く発端となった。

リス?本宮の下、4月の鎌倉まつりで静の舞(しずかのまい)が再現される舞殿横の小道を入ったところで、一匹のリスと出会った。以前から鶴岡八幡宮でリスが住んでいる話は聞いていたがまさかホントに目の前で野生のリスを見られるとは嬉しいではありませんか。誰かが捨てたバナナの皮のおかげ…。(笑)

鶴岡八幡宮は何年か前にも初詣で来たことがあったが、その時は大きな境内をまるで国会の牛歩のごとくゆるりゆるゆるんだのを思いだした。

ひよこ豆のカレーランチに寄ったのは小町通りから入った静かな今小路にある「青空デリ鎌倉」。鎌倉の名物が何なのかハッキリしなかったこともあり王道のカレーにした。注文したのは本日のカレーの「ひよこ豆のカレー&サラダセット」。豆とカレーの絶妙な味わいもイケるが、麦がブレンドされたご飯も美味しかった。やっぱり麦飯はいいねー。

栗どらおみやげに小町通りにある鎌倉五郎本店で家族みんな大好きな半月型の栗どら(どら焼き)を買って帰った。これが冷やして食べるとなかなかうまいのだ。


今度は晴れた日に、電車好きの息子とパスタ好きの妻と一緒に江ノ電に乗り、海が見えるレストランでビールを飲みながらパスタを食べ、由比ヶ浜で遊びたい。

(06年5月:旅々旅人)
 
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