|
もくじ
|
旅行記
|
旅風景
|
今、これが旬
|
名物を食す
|
お問合わせ
|
ホーム
|
<<前のページに戻る
1:海中道路
2:島料理屋 瓦屋
3:宮城島
4:豆腐よう
>>詳細地図(Googlemapリンク)
[アクセス]
●
沖縄市→(車:約45分)→伊計島・伊計ビーチ
●
沖縄市ホテル→(徒歩:約10分)→瓦屋
[関連サイト]
■伊計ビーチ
(有料)
・うるま市与那城伊計405
■ミッションビーチ
(有料)
・国頭郡恩納村名嘉真2005-1
■古宇利ビーチ
(無料)
・今帰仁村古宇利島内古宇利島大橋たもと
■瓦屋
・沖縄市中央 1-18-9
・TEL 090-8293-9531
[旅行手配内容]
●
ANAフリーツアー(ANAサイトより手配):約45,000円(2泊3日全費用)
[スポンサードリンク
(詳細)
]
プルルル…プルルル…。
胸ポケットに入れてあった携帯電話を取り出し、液晶の表示を見ると東京にいる妻からであった。
「もしもし」
「あ、あたし。ねえねえ、明後日、
台風
がくるって…。知ってた?」
「沖縄本島に…?」
「そう。台風4号。結構大きいらしいよ…。さっきニュースでやってたんだけど」
2泊3日の予定で来ている
沖縄本島
。1日仕事で1日は予備日であったが、前日にメインの仕事が終わったのでこの日はほぼオフ。季節は7月前半。梅雨も明け
夏本番
に突入している沖縄。青い空と大きな入道雲。そして殺人的な太陽光線とアスファルトの照り返しで大量の汗…。暑いぜよ…。
妻から台風の話を聞いたばかりだが、この時点でとてもそれがホントのことのようには思えなかった…。沖縄にはもう20回以上来ているが台風に直撃されたことは一度もないし…。明後日、もしそれが来たとしても、その前日には帰るわけだからそんな大したものじゃないだろう…。そう
甘過い判断
をしてしまった。(笑)
「海行こっ!」
台風なんて関係ない。出張といっても
水着とゴーグル
は必ずバックにしのばせてある。沖縄出張の基本である。滅多にそれを出すことはないが…(笑)しかし、この日の午後は、その滅多にないチャンスがやって来た。ひゅー!
どこ行こうか…。1年前に、東シナ海側の恩納村にある
ミッションビーチ
に行ったことがあったので、今回はそのさらに先にある今帰仁村の
古宇利島
のビーチへ行こうと思い、そっち方面へナビをセットした。ところが…、走っているうちにちょっと前方の雲行きが怪しくなってきた…。
「このまま北上すると
雨が降る
かも…。やめとこ」
予定変更。向かったのは太平洋側。うるま市の
海中道路
を抜けた先にある
伊計島
(いけいじま)。本島から海中道路へ入り、2つの島を通り抜け、最後に行き着くのが伊計島。全て道路と橋で繋がっている絶好のドライブコース。そしてその伊計島に
伊計ビーチ
があることを沖縄の人にいつだったか聞いたことがあった。それほどきれいではないとも言ってたっけ…。(笑)
天気は晴れ。5キロ近くもある海中道路に突入すると両側にバッシャーンと海が広がる。ここは何度通っても絶好の
ドライブコース
。さいこー!窓を全開にすると潮の香りが生ぬるい風と一緒に入ってきた。右手に見えてきた大きな橋は
浜比嘉島
へ架かる浜比嘉大橋。全長1473mもある。浜比嘉島は半農半漁の島。そのまま突き進み、大きな石油基地になっている平安座島(へんざじま)へ入る。石油タンクがドカドカ立ち並びなんだか異様な光景…。
小さな舟が横一列に並ぶ
桃原港
を過ぎるといつの間にか宮城島に入っていた。平安座島とは一転、
サトウキビ畑
が広がるのどかな風景がしばらく続いた。
伊計大橋
を渡ると、左手にビーチが見えてきた。サイダーをドボドボこぼしたような不思議な青色の海が輝いている。その中にゴロンと転がっている大きな岩のある感じがまたいい。
「いいじゃん!いいじゃん!」
駐車場に車をとめ、砂浜で適当に靴を脱ぎ一応の場所取り。水着は既にはいていたのでそのまま服を脱ぎ
海へ突撃!
おりゃー!!!
思ったよりきれい…。水の透明度も慶良間などにはそりゃ負けるが本島にしてはまずまず。普段、千葉や伊豆の海で泳いでいる人間にとっては十分でござんす。恩名村のミッションビーチの海の色ともよく似ているかな…。でも、ここは遊泳区域が広いのがいい。(ミッションビーチは人が少なくのんびりできるのがいい)そしてホテルのある沖縄市あたりからだとわずか45分程で
海辺の風景
を楽しみながら来られるのがグッド!
遊泳区域ギリギリの付近でゴーグルをつけただけで潜ると、
カラフルな魚
がウヨウヨ。トゲチョウチョウオ、ルリススメダイ、カワハギ、シマハギ…。さすが南国の海。
「おぉぉ!なんだあの大きな魚は‥」
近づいて一緒に泳いだがどうやら
カスミアジ
(後でチェック)らしい…。手でガッと捕まえられそうであった。しかし、捕まえたとこで困るのでやめておいた。(笑)
このビーチは、
観光客
の方にもよく知られたビーチらしく、平日なのにそこそこ賑わっていた。プカプカ浮かび、空を見上げたが、とても台風が近づいているなんて想像もできないほどの澄み切った青空が静かに広がっているのでした…。
夕方、沖縄の友人比嘉さんと飲む約束をしていたので、そろそろ帰ることにした。シャワーは一人100円と書いてあったので受付みたいなところでそれを告げると、そこの女性にジロジロと不審な感じで見られる…。はてと…。横腹のプヨプヨした贅肉が気になるのかしら。そんな贅肉をぶらさげてよく海へ来るもんだとでも言いたいのか…。うーん…。シャワーを浴び、車に乗り込み帰ろうとすると、どうやらこのビーチが
有料ビーチ
であることが分かった。看板に大人400円と書いてあったのだ…。あちゃー。
いやねー。
海の家
を有料で利用するのはよくあるけどビーチに入るだけで
入場料
がかかるというのはめずらしいもんで…、許してねー。(笑)それで僕は怪しまれていたのか…。怪しいのは腹の贅肉ではなかった。まあシャワー付き、駐車場代付きで500円だから海の家の利用料と考えると安いのだが…。ビーチはみんなのものです。(笑)
暑いけど、帰りも窓を全開にして風を感じながら来た道を駆け抜けた。ホテルに戻りシャワーを浴びて、夕暮れ時のコザの330号線を
パークアベニュー
の方へ向かって歩く。途中で仕事帰りの比嘉さんと合流し、赤提灯がぶら下がる赤瓦屋根の
島料理屋「瓦屋」
に入った。初めて沖縄で沖縄料理を食べた店であり、かれこれ10回以上はお邪魔している店。
島らっきょうの塩漬け
をつまみにオリオンビールをジョッキで流し込む。うますぎる…。シアワセ…。海で泳いだ後、何も飲み食いしていなかったのでそのうまさは感動的であった。しばらくして泡盛の残波の水割りと一緒にソーメンチャンプルー、豆腐よう、スパム、ゴーヤーの天ぷらを楽しんだ。念のため比嘉さんに台風のことを聞くと
「明日は大丈夫ですよ。ガハハ」
と、余裕…。
沖縄の人は台風に慣れているらしく、台風に対する向き合い方が僕とは違う。そして台風を喜ぶ一面もあるのだ。なぜならその日は自治体も会社もレジャー施設もみんな
休み
になるから。観光客は悲惨。そしてその前日の夜は酒場が賑わう。休み前なのでみんな
遅くまで飲む
のだそうな…。(笑)
翌朝、夕方遅い便で東京へ戻る予定だったが、念のためネットで台風情報をチェックすると、なんと昼頃に沖縄は
暴風雨区域
に入るとのこと…。そして妻が言ってた通り、相当デカイようだ。
「ぎょえーーーーーーーー!」
「これは夕方遅い便だとまずいかも…」
慌ててANAのサイトにアクセスするが、購入した
格安チケット
では、ネットで当日の変更ができないことがわかり、サポートデスクへ電話。変更の理由が
「台風」
であることを告げると、さらりと変更してくれた。素晴らしい…。まだ朝の6時過ぎなのに、随分と爽やかな対応だった。感動。
午前中に仕事の打ち合わせがあったので、午後3時30分の便に変更。それでもかなり不安であったが、比嘉さん同様、この日会った沖縄の人も慣れているらしく余裕シャクシャク。
「その便なら大丈夫ですよ!でも夕方遅い便はアウトでしょうね」
と、言うのであった。
仕事を終えかなり早めに
那覇空港
へ向った。空港へ向かう道路も空港もいつも以上に混雑しており、引きつった顔の人やくたびれた人達がワンサカ。カウンターの手続きを待つ行列に加わるが、目の前では順番を争い口喧嘩をしている男達も…。おいおい…。挙句の果て、喧嘩の成敗まで求められた…。(笑)
カウンターでの手続きを終えるのに約1時間もかかった。ふぅー。そして、待合ロビーへ向かっている時に、午後6時以降
全便の欠航
を知らせるアナウンスが淡々と流れた。
危なかった…。
空港に着いた時点で空席はゼロ。もし朝の時点で変更していなかったら、恐らくその日に戻れる確立は20%だったかな。羽田以外の飛行場+新幹線を使って。
その日に戻れないということは、次の日(台風上陸)どころか
2日後
になるという現実が待っていた。飛行機は予定よりも
1時間
遅れて、暴風雨の中、那覇空港を飛び立った。その台風4号と3日後に再び東京で向き合うことになることに、この時はまだ気づいていなかった…。
(07年7月:旅々旅人)
▲UP
<<ホームに戻る
<<前のページに戻る
Copyright(c)tabitabi.All rights reserved.