旅々たびたび
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現存する日本最古の天守閣・犬山城
秀吉が生まれた年から残る城。  
犬山城天守閣から
名古屋名物・ひつまぶし 犬山城天守閣内
いば昇
 1:犬山城天守閣から
 2:名古屋名物ひつまぶし
 3:犬山城天守閣内
 4:いば昇(ひつまぶし)
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[アクセス]
東京→(中央高速:約5時間30分)→小牧東IC→(車:約30分)→犬山城→(車:約1時間)→いば昇
[関連サイト]
■犬山城
■いば昇
名古屋市中区錦3-13-22
TEL:052-951-1166
[旅行手配内容]
自家用車:約14,000円(全費用)
※東京→犬山→名古屋まで(復路含まず)
愛知方面の名物
 
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いつの間にか城好きになってしまった。
何年か前、仕事先のある社長が城好きなのを知ったとき
「へぇーそうなんですかー」
と、大いに感心するフリをしたが、内心は変わった人もいるもんだと首をかしげたくなった。(笑)城のどこがいいのだろう?

しかししかし、今ではその社長と同じまではいかないけれど城に大きな魅力を感じる。そして日本国内にはたくさん城好きな人がいることも知った。僕の場合、城が好きな理由は、それぞれの土地の歴史を象徴する建物であり歴史を語るものでもある点と、城そのものの美しさ。特に天守閣が現存している城(12城)には、格別の思いが湧く。

その12城の内の一つ「犬山城(国宝)」が、現存する天守閣の中で最も古く戦国時代に造られた唯一の城であることを知った。犬山城は、織田信長の叔父にあたる織田信康が1537年に造らせた城。そして信長没後の混乱の中で起きた、秀吉と家康の戦「小牧・長久手合戦(1584年)」の際に、秀吉が入ったのが犬山城であった。合戦は、長久手の局部戦闘において家康軍が圧倒的な勝利を納めたものの、最終的に勝敗はつかず両軍撤退している。大掛かりな城攻めこそなかったが関ヶ原の戦いで東軍(家康側)に包囲されたことなどもある。

***

東京は北区にある自宅を出たのは真夜中の2時半頃。犬山へ車で行く話を岐阜の友人にすると、彼が何年か前のGWの時に、真夜中の3時に岐阜を出て東京に着いたのが翌日の午後3時だった話を聞いたことがあり、ちょっとビビッたのだ。しかしながら、そんな心配はよそに中央高速は恐ろしく空いていた。途中仮眠を取りながら朝の8時過ぎには犬山城の駐車場に辿り着いた。約6時間。車から降りると真っ青な空が迎えてくれた。

本丸門前駐車場の係りのおとうさんが「8時45分頃になれば開くからこのまま城まで歩いて行くとちょうどいい頃だよ」と教えてくれた。目に鮮やかに映る新緑に囲まれた階段の先に犬山城の本丸門が見えた。犬山城は明治4年の廃藩置県で廃城となったため、天守閣を除き櫓や門などのほとんどが取り壊されたのでこの本丸門もその後に造られたものになる。

犬山城500円のチケットを買い求め、本丸に入る。いきなり新緑の向こうに堂々たる天守閣の姿が見えた。すごい…。歴史上、代表的な城として登場することもないので比較的小さな城かと思っていたが、なんとなんと随分と大きく立派な天守閣だった。高さ約19mで三層(内部は4階)の造り。

近づくと色とりどりの自然の岩や石をそのまま積んだ野面積(のづらづみ)の無骨な石垣が豪快で素晴らしい。そして天守閣内が広いのに驚いた。天井といい廊下(武者走り)といい全体に広々とした空間が広がりこれまでに感じたことがない居心地の良さと機能性を備えていた。
石垣 天守閣内 天守閣内

天守閣から二階には武具の間と呼ばれる畳の部屋もある。そして最上階の4階は回廊があり、四方の風景をぐるりと眺められる。尾張と美濃の国境にある犬山城からはかつての美濃の覇者、斎藤道三、織田信長の城でもあった、岐阜城(稲葉山城)が聳える金華山の姿も遠く確認できた。犬山城は、標高約40mの崖の上に建っており、その真下には雄大な木曽川が流れていた。

木曽川から眺めるそれにしても見事な城であった。何度「これはすごい!」と声を出したことか…。城を出て木曽川に架かるライン大橋からも眺めてみた。岐阜城さながら山自体が城の一部のように見えた。伊勢湾台風の被害で大掛かりな解体修理(昭和36年〜40年)が行われたといえ、戦国時代また、豊臣秀吉が生まれた(地元尾張)年に造られた天守閣が生で見られるのは感動的。

車に乗り込みナビを名古屋にセットした。およそ1時間。前回、名古屋に来た時に食べられなかった「ひつまぶし」を食べに。名古屋は名物が多いので一回や二回来ただけでは食べきれない。きしめん、味噌煮込みうどん、ひつまぶし、味噌カツ、手羽先、天むす、あんかけスパゲティー、ういろう…。食文化はかなり独特で面白い。

入ったのは、繁華街のど真ん中、中区にひっそりとたたずむうなぎの老舗「いば昇」。ちなみに豊臣秀吉が生まれた中村(現中村区)はお隣。犬山城も一番客だったが、ここも開店直前に来たので一番客。ひつまぶしは、定番のうな重と違い、細かく刻んだウナギの蒲焼をご飯に混ぜ込んだもの。

そのひつまぶしは、なんと2,200円もする…。うなぎは、1000円を切るものでも十分に美味しいので、ここまでの金額をかけたくはなかったが、ひつまぶしは何故かどの店でも大方これくらいするので仕方がなかった。注文が入ってから焼くらしく20分近くも待つことに。後で来た若い二人組みの男達は、10分も経つともうダメらしく「人は何分待たされると不快になるか知ってる?」などと、二人で待つことに関する話題で静かに盛り上がっていた。答えは15分らしい…。(笑)

ひつまぶししかし、ひつまぶしは旨かった。アツアツで香ばしく、東京のうなぎと違い蒸す工程を踏まないらしく、表面がカリリとしているのが特徴。甘辛のタレも絶妙で全体のバランスも調度いい。ご飯は少しやわらかめ。もう少し固いほうが好み。

ひつまぶしは3通りの食べ方があるとよく聞くが、そのまま食べるのが圧倒的に美味しい。個人的にはウナギ本来の旨みが失われるから、薬味を加えたり茶漬けにする必要はないのでは…。(笑)実際に食べてみて痛感した。量は随分と多い。

名古屋の繁華街をぶらぶら歩いていると、旅先に来ていることを忘れてしまう。ほとんど東京と変わらないのだ。変わるといえば名古屋巻き?(笑)さらに、ある年齢層の女性達の格好がコンクリートのジャングルの中で異彩に動くアートのようだった。

(08年5月:旅々旅人)
 
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