旅々たびたび
もくじ旅行記旅風景今、これが旬名物を食すお問合わせホーム
<<前のページに戻る
世界遺産・日光東照宮
家康・家光が眠る「世界遺産・日光の社寺」を訪れる。  
神橋と大谷川
鬼怒川温泉 湯葉そば
鬼怒川公園岩風呂
 1:神橋と大谷川
 2:鬼怒川温泉
 3:湯葉そば
 4:鬼怒川公園岩風呂
詳細地図
>>詳細地図(MapFanリンク)
[アクセス]
JR赤羽駅→(東北本線:約1時間20分)→JR宇都宮駅→(JR日光線:約40分)→JR日光駅→(徒歩:約20分)→日光東照宮周辺
東武日光駅→(東武日光線:約8分)→下今市駅→(東武鬼怒川線:約20分)→鬼怒川温泉駅→(徒歩:約30分)→鬼怒川公園岩風呂
※鬼怒川公園岩風呂は鬼怒川公園駅から徒歩約5分
[関連サイト]
■日光観光協会
■世界遺産 日光の社寺
■鬼怒川温泉・川治温泉
鬼怒川・川治温泉協会HP
■鬼怒川公園岩風呂
群馬・栃木・埼玉の日帰り温泉
[旅行手配内容]
電車代(券売機):約12,000円(全費用)
栃木方面の名物

[スポンサードリンク (詳細)
その存在を知ってからずっと気になっていた世界遺産(1999年登録)の日光東照宮へ行くことにした。妻を誘ったが既に行ったことがあるらしく一人旅となった。二度はいいらしい…。(笑)朝7時、赤羽発の下りの宇都宮線。ホーム越しに上り方面の電車を見るとギュウギュウすしづめ状態…。まだ7時だというのに…、なんだかおかしい日本の朝の風景…。

普段から何かと乗る機会が多い宇都宮線。ガタンゴトン。見慣れた景色をぼんやり眺めながら宇都宮駅へ到着。ここで乗り換えるのは日光線。さすがに空いている。鶴田駅を過ぎるとのどかな田園風景が窓を流れ始めた。次の駅、鹿沼駅を出ると山がうんと近づき今度はシャープなスギ林の間をビュンビュン駆け抜けていった。

日光駅白い壁に三角屋根。どこか洋風でモダンなJR日光駅の駅舎を出ると強烈な日差しに迎えられた。あつい…。日光東照宮まで手元の大雑把な地図では約1.5キロぐらい…。歩くのにいい距離ではないか。日光街道をズンズン歩き始めた。通りには湯葉そばの文字がやたら目につく。どうやら日光は湯葉そばが名物らしい…。あとで頂くとにしよう。

神橋と大谷川しばらく歩くと左手に赤い橋が見えてきた。東照宮への直前の目印にしていた「神橋(しんきょう)」なのだが、この橋も実は世界遺産と知り驚いた。そしてわずか30メートル程の橋を渡るのに500円もかかることを知りさらに驚いた…。

奈良時代末に架けられたこの橋は、将軍社参などが参向するときのみ使用されていたと聞いた。神橋と名前が付くくらいだから当時から特別な橋だったようだ。その橋の下を流れる大谷川が実に美しく、しばし見とれてしまった。大谷川を後にし、境内の階段を上ると東参道に出た。

受付所で東照宮を初めいくつか主要な建物が見学できる千円のチケットを買い、ひっそり静まりかえった境内をぶらぶら歩いた。最初の三仏堂で2千円もする自分の干支のお守りをまんまと買わされてしまった…。若い坊さんの説明が実にうまかった…。悔しいけど素晴らしい営業マンだった…(笑)僕は仏教信者でないので、まともに話を聞く必要はなかったのだが、一対一なこともあり聞いてあげてしまった。その結果がこれ…。それにしても悔しいー。(笑)

羽のついた二千円札が頭の中をヒラヒラ飛んでいく中、いよいよ東照宮へ向かったのだか、それまでの静けさが嘘のように修学旅行生や団体の観光客であふれかえっていた。これはまいったぞ…。仕方なくその群衆の一部となり見学することにした。

日光東照宮「東照宮は、1617年に徳川家康を奉祀し二代将軍秀忠によって創建されました。後に三代将軍家光により1636年に建て替えられ、現在の豪華絢爛な社殿となりました…」
どこかの団体のガイドさんの説明が聞こえてきた。

CMやポスターなどでおなじみの陽明門(ようめいもん)は近くで見ると、これでもか!というくらいにコテコテに作られておりたっぷりと楽しめる。目立つところはもちろん目立たない細部に至るまで誠にお見事であった。別名、日暮の門(ひぐらしのもん)とも呼ばれる所以は、朝から日の暮れるまで見ていても飽きることがないことからだそうな…。なるほど。

「江戸初期の優れた絵師、名工達により当時の建築技術や技巧を駆使し造られました…。」
と、今度は別の団体のガイドさんの声。
いろんな団体のガイドさんの声が実によく聞こえ便利。(笑)

群衆から離れ、一人訪れたのが三代将軍家光が眠る「大猷院(たいゆういん)」。1653年に四代将軍家綱により創建された社殿だが、恐ろしく人が少ない不思議。
あの家光が祀られている場所ですぞ…。
家康に気を遣ったらしく、東照宮ほどではないがこれまた豪華絢爛な社殿であった。

家康の霊を祀る日光東照宮。家康の死後、遺言に基づいて久能山(くのうざん)で神葬が行われ、後に天海(僧正)の進言により遺骨を日光に移すことになり東照宮が建てられた。家光は、本人の遺言で崇拝する家康の側にと、この地を選んだと聞いたが、何故他の歴代将軍はそうしなかったのだろうか…、疑問が残った。第二代将軍秀忠はじめ6人が東京芝の増上寺。上野の寛永寺は6人。(共に徳川家の菩提寺)最後の将軍、慶喜だけが谷中霊園。

真下を美しい大谷川が流れる120号線をぶらぶら歩く。時計の針は11時を少し回ったあたり。お昼にはちょっと早いが、たまたま目の前に現れた手打ちそばの店「林屋」が雰囲気もよく湯葉そばの文字も見えたので思い切って入った。たっぷり歩き、喉はカラカラ…。すぐにでもビールで喉を潤したかったせいもある。

落ち着いた店内に一人座り、湯葉そばと地ビールの日光ビールを注文。もちろんそばの前によく冷えた日光ビールが出てきたのでゴクゴクと流し込んだ。さっぱりしておりふわっと芋の風味を感じた。

そして湯葉そば。そばの上に大きな湯葉が二個仲良く並んでいる。まずは湯葉をペロリ…。うーん、奥ゆかしき味。湯葉は、豆乳にきなこを入れて煮、上面にできた薄皮をほしたものらしい。それを卵焼きのように丁寧にクルクル巻き、そばの上に乗っけている。東武日光駅では湯葉弁当なるものも売られていた。随分人気らしい…。

さて次はどこへ行こうか…。

全く次のことを考えていなかったが、日光の先に鬼怒川温泉があることに気づき東武日光線に乗り込んだ。せっかくなので温泉に入っていこう。約30分程で鬼怒川温泉駅に着いた。行き当たりばったり。予備知識が全くなく、激しく困ったが、とにかく温泉街へ向け歩くことにした。

鬼怒川温泉約300年の歴史を誇る鬼怒川温泉は、鬼怒川に沿って作られた温泉街。川を横切る立岩橋やくろがね橋から川を挟んで両側に立ち並ぶ大きなホテルのある風景は、ドラマチックで迫力がある。橋から川までは50メートル以上あるだろうか…、真下の川を見下ろすと足がガクガク震えた。夜はさぞかし美しいネオン街が見られそうだが、昼はかなり寂しく感じた。大きな温泉街なのだが…、人が恐ろしく少ない。ゴーストタウンかここは…。(笑)

露天風呂静か過ぎる温泉街をぶらぶら歩きながら向かったのは、日帰り入浴ができる鬼怒川公園露天風呂。駅前の観光マップで見つけたところだ。真夏のような陽射しの中を30分以上も歩いたので汗で上着はビショビショ。早く一風呂浴びたい…。青や紫の紫陽花が200メートル近く咲き乱れる会津西街道を少し入った所に露天風呂はあった。

鬼怒川公園駅から徒歩で約5分と、電車で来ればすぐだったが、旅先では歩いてその街の風土を感じたいタイプ。一駅間びっちり歩き、やっとの思いで鬼怒川公園風呂に着いた。41.5度と少しお湯はぬるかったが緑に囲まれ青空が広がる露天風呂をゆるゆる楽しんだ。アルカリ性単純温泉でとてもやわらかい泉質であった。

江戸時代。日光奉行が村民から温泉の所有権を没収し、一般の入浴を禁じていたというから、こうして日帰りで気軽に入浴ができるのは素晴らしいことなのであった。いい時代に生きてますなぁ。(笑)

風呂上り、ビールを飲みながら地元の人に聞いたところ鬼怒川は、紅葉がきれいな秋がとびっきりおすすめなのだそうな。紅葉が色づいた頃の竜王峡(りゅうおうきょう)のライン下りは最高らしい…。

(06年6月:旅々旅人)
 
▲UP

<<ホームに戻る <<前のページに戻る
Copyright(c)tabitabi.All rights reserved.