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1:首里城
2:首里城 守礼門
3:中城城跡
4:沖縄すばとじゅーしー |
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>>詳細地図(MapFanリンク) |
[アクセス] |
●羽田→(飛行機:約2時間半)→那覇空港→(レンタカー:約1時間)→沖縄市
●沖縄市→(レンタカー:約15分)→勝連城跡→(レンタカー:約30分)→中城城跡→(レンタカー:約1時間)→首里城 |
[関連サイト] |
■美ら島物語
世界遺産特集:琉球王朝のグスク及び関連遺産群
■沖縄すば「淡すい」
・糸満市武富603-2・TEL 098-992-1302 |
[旅行手配内容] |
●ANAフリーツアー(ANAサイトより手配):約40,000円(1泊2日全費用) |
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仕事で沖縄本島に来ていたのだが、前日までに仕事が終わり、予期せぬ空白が生まれた。その日の夕方に帰るので朝から午後三時頃までだが、沖縄での突然の休日に心がザワつく…。沖縄市の高台に建つホテル「グランメール」のベランダからは透き通るような青い空が見える。さいこー!遊びに行こっ!
仕事でしか来たことがない沖縄本島。実は以前からずっと行きたかった世界遺産のグスク(城)を巡ることにした。かつての琉球王国を象徴する遺産として、2000年に世界遺産に登録されたグスクは、首里城跡、中城城跡、勝連城跡、今帰仁城跡、座喜味城跡の5つ。全て当時からの天守閣は存在せず(首里城は復元)、城の土台となった石積みの城壁だけが残っている。
グスクの他に、斎場御嶽(せいふぁうたき)など関連遺産群も登録されているが、やはりグスクの方が圧倒的に心を動かされる。御嶽(うたき)は本来男子禁制で、神聖な祈りの場所。観光気分で行くような所ではないと思うのだが…。どうして誰でも自由に入れる観光地にしてしまったのだろうか…と、いつも思う。
実は、沖縄の人と沖縄で飲んだ時、どのグスクが好きか聞いたことが何度かある。わずか7人程なのでかなり少ない統計だが今帰仁(なきじん)村にある今帰仁城跡が一番人気だった。北の巨城と称され城壁の総延長はなんと1500mもあるらしい。沖縄通のキャスター筑紫さんも著書「世・世・世」で今帰仁城跡が一番のお気入りで、視界に入る海との取り合わせ、心の洗われるような静けさが何とも言えないと書いていた。
沖縄の人に沖縄市の近くにある勝連城跡はどうですか?と聞くと、残念ながらあまりいい返事は返ってこなかった。他のグスクと比較すると規模が小さいからなのだそうな。しかし、沖縄市を起点に世界遺産巡りをするには、その勝連城跡から見て回るのがベストに思えた。今帰仁城跡へも行きたかったが、かなり遠いため今回はあきらめた。そうそう、沖縄は想像以上にドデカイのだ。
ホテルを出ると11月だというのに真夏のようなギラギラした陽気が待っていた。夏好きの僕にはたまらないシチュエーション。レンタカーで借りたCOLTのエンジンを入れ、ナビをうるま市にある勝連城跡にセット。世界遺産を巡るコースは、勝連城跡、中城城跡、首里城の三箇所に決めた。
COLTの窓を全開にして朝の静かな道路を快適に駆け抜ける。地元のラジオが流れる車の中に気持ちのいい風が入ってきた。両側に海が広がる海中道路の手前の与勝半島(よかつはんとう)の高台に建つ勝連城跡の姿が目に入った。
車から降りて見上げるとあまりにも雄大な姿に驚きの声を上げた。
「おぉぉぉ!すごいっ!」
大胆に優雅な曲線を描く美しい城壁の姿に圧倒される。
「うつくしい…」
いざ城跡を最上階へ向かって歩き出そうとすると神聖な場所へ足を踏み入れるような不思議な気持ちに包まれた。様々な人の魂がやどっているのだろう…。
最上階から見える朝の沖縄の風景に言葉を失った。朝陽を浴びて美しく輝く朝のうるま市の町並み、その先には海中道路、浜比嘉大橋、浜比嘉島、平安座島の姿が見える。見晴らしのいい絶好の場所だ。
勝連城は、12〜13世紀頃に築かれた勝連按司(あじと呼ばれる支配者)のグスク。琉球王国時代は海外貿易を盛んに行い、当時の史書に、まるで鎌倉のようだと書かれていたらしい。その当時に鎌倉との交流があったことにも驚いた。沖縄の人の評判と違い、これほどまでに魅力的なグスクとは思わなかった。
勝連城跡を後にし、しばらく走ると次第に曇り空が広がってきた。雨がふっていなければ良しとするのが僕が決めた沖縄での考え方。島の天気は変わりやすいからだ。少し涼しくなった沖縄を感じながら中城城跡へ向かった。
中城城は、護佐丸(ごさまる)という名築城家でもあった按司(あじ)が築いたグスクで、1853年に立ち寄ったペリー艦隊の一行にも築造技術を称賛されたとらしい。『日本遠征記』に記されているそうだ。勝連城とは全く楽しみ方が違うグスク。(1月に訪れた時は、グスクの周りに日本一早い南国の桜、寒緋桜(かんひざくら)も咲き乱れ美しかった。)
首里城にはそのまま向かわず、ちょっと遠回りをして糸満市にある「淡すい」という人気の沖縄すば(そば)屋に入り大好きな沖縄すばを食った。しびれるくらい旨かった。そばと一緒に食べたのは「じゅーしー」と呼ばれる野菜が入った炊き込みご飯。これまた旨い。野菜の甘味がご飯にしみており、絶妙なのだ。しかも230円という安さ。いや〜うまかった。運転手のためオリオンビールをやれないのが極めて残念だったが、おなかも気持ちも満たされ首里城へ向かった。
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首里城は想像していたよりもうんと大きなグスクだった。首里城(城跡が世界遺産)を中心に、めったに見かけることのないあの二千円札のデザインに採用された守礼門や、第二尚氏王統の陵墓、玉陵(世界遺産)、園比屋武御嶽石門(世界遺産)などがある。
1429年に北山、中山、南山を初めて統一した尚巴志(しょうはし)が、浦添城から首里城へと居城を移し、約450年にわたる琉球王国の中心になった舞台。鮮烈に輝く朱色、金色の竜の姿。中国との密接な関わりを強く感じるグスクである。首里城正殿のモデルは、中国紫禁城(しきんじょう)と言われている。あまり城らしくなく神社に近いデザイン。
1992年に復元された城なのでキレイすぎてあまり感情移入できない…。(笑)名古屋城や大阪城さながら城風の博物館といった感じ。城壁の多くも新たに用いられたもの。なんでもかつては城跡に大学を建ててしまったこともあるそうだ…。
首里城の見晴台からは実は海が見えない。世界遺産に登録されている他の城は全て海が見渡せるになぜ首里城だけが…。いつか読んだ本では、当時密接な関係にあった中国が琉球王国を実際よりもかなり大きく勘違していたことを知り、中国皇帝からの使者冊封使(さっぽうし)を迎える時に、わざと海が見えない所に見晴台を設置したらしい。
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後で知ったのだが、琉球統一後も唯一王権を脅かす存在だった勝連城の最後の城主、阿麻和利は、中城城主の護佐丸を倒した後、首里城を攻めたが逆に滅ぼされてしまったらしい。偶然だが、その順番どおりのグスク巡りをしていた。
レンタカーで三つのグスクを回ったが、どのグスクが一番好きかと聞かれたら、最も規模が小さいがやはり勝連城跡かな。いつか今帰仁城跡と座喜味城跡も行ってみたい。
(04年11月:旅々旅人) |
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