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高尾山・ケーブルカーから
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高尾山・もみじ台
 
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高尾山は、秋がいい。

ミシュランが東京の八王子に聳える高尾山(標高約599m)を三ツ星の観光地として選んだことに、高尾山を登ったことがある人は少し意外に思ったのではないでしょうか。実は僕もその一人で数年前に一度登ったことがあるのですが、日本には他にも沢山素晴らしい山があるのになぜ高尾山が富士山と並んで選ばれたのか…、ちょっと疑問でした。

しかし、それはやはり選考の理由にも挙げられていた通り、都心からわずかな時間で美しい自然が満喫できることが大きなポイントで、この点は全く同感。高尾山は新宿駅からだとわずか1時間程で行けちゃう山なのです。そこがほんとに素晴らしく、日帰りでも十分に楽しめる付加価値の高い場所であることをミシュランのおかげで再認識しました。当然旅費も安いわけです。(笑)

では、いつ行くのがいいかというと、やはり紅葉が色づく秋も深まった頃がベスト。11月中旬から12月初旬あたりかしら。登山にも適した気候な上、空気が澄み切っており山頂付近から見渡せる風景もまた美しいのが秋。

高尾山口駅週末、ネットで紅葉が色づいたのを確認し、朝の7時30分に新宿駅を発する京王線に乗り込みます。座席にもたれ、読みかけの小説を開くのが電車の旅のお楽しみの一つ。北野駅で京王高尾線に乗り換えると、高尾山の玄関口である高尾山口駅はすぐ。駅を出ると、雲ひとつ無い青い空がまぶしく広がっていました。

清滝駅小川に沿って続く紅葉を左に見ながら5分程歩くと、ケーブルカーの乗り場である清滝駅に到着。ここでもまた鮮やかな紅葉が迎えてくれました。やっぱり秋に来て正解!

ケーブルカーから高尾山の山頂へはもちろん歩いて登れますが、前回ひたすら歩いて登ったことがあったのと、ケーブルカーから見える紅葉がきれいなことを聞き、それに乗ることにしました。片道470円で高尾山駅まで運んでくれます。今回は登山ではなく観光として楽しむことにしよう。動き出してすぐにその紅葉が視界一面に広がります。

しかしその紅葉と同じくらい印象に残ったのが初体験の急勾配。なんと、最も急なところは31度強もあり日本一だそうです。立っていたので思わず、側の鉄のポールを握ると同時に全身を預ける羽目に。このページの一番上の大きな写真。中央のレールの先に壁のような山が見えますが、なんとそこを駆け上がるのです。

高尾山駅高尾山駅まではわずか約17分。1号路と呼ばれる初心者登山コースでここまで歩いてくると1時間くらいかかるらしいです。朝ご飯を抜いてきたので、かすみ台の横にある「十一丁目茶屋」で団子を頂こうと思っていましたがまだ開店前…。改めて時計を見るとまだ9時なのでした。

たこ杉と呼ばれる根っこがぐにゃりと曲がった大きな杉を過ぎると、浄心門が見えます。ここが高尾山薬王院の入口となるようです。所々に色づいた紅葉が視界に入ります。ケーブルカーの高尾駅からわずか15分程で薬王院に到着。気持ちのいい登山コースです。

高尾山薬王院は、公式のホームページによると、「744年に、聖武天皇の勅令により東国鎮守の祈願寺として、高僧行基菩薩により開山されました」とあり、かなり歴史は深いようです。後に、「北条氏の手厚い保護を受け江戸期に入ると紀伊徳川家との仏縁により隆盛をむかえた」と書かれてありました。

高尾山薬王院本堂(現在の建物は1901年に建立)、本社(1729年に建立。昭和、平成において大改修が行われている)の美しい彫刻は見応えがあります。本堂には約2500点もの古文書が今も尚保管されていることを境内の落ち葉をせっせと掻き集めていたお坊さんに教わりました。

高尾山頂上から薬王院を後にして15分程歩くと、もうそこは高尾山の頂上。登山というより散歩に近い。前回は本格的な登山だったので全く違う感情が起きました。なんだか、達成感がほとんどないのです。(笑)

しかし、しかし、頂上の広場からは前回来たときには見られなかった富士山が美しく見えました。目的の山に登って、他の山に想いを寄せるのもどうしたものかと思いはしましたが、まあ美しいものは美しいのでありました。この風景が見られる確立が高いのもやはりこの季節。

なめこ汁今回はさらに足を伸ばし、奥高尾と呼ばれるもみじ台に向かいました。ほとんど下りで5分程でそこへ着きましたがここから見る風景もまた絶景。もみじ台には細田屋という山小屋のような食堂が1軒あり、高尾名物のトロロそばやなめこ汁、またおでんなどが食べられます。富士山を軸にした風景を眺めながら、朝ごはん替わりになめこ汁(300円)を頂きます。白味噌の汁になめこと三つ葉が入ったもので、この場所で食べると、しみじみ美味しく感じました。

一丁平もみじ台の先は一丁平、城山、景信山などと続き、そして最も高い陣馬山(857m)が高尾山頂上から続くコースのゴールのようにパンフレットに書かれていましたが、一丁平まで30分かけて歩くと、かなり登山色をおびてきたので一丁平でまたしても富士山を眺め引き返しました。今回は登山気分ではない。僕のような観光気分の方はもみじ台までで十分に満足できると思います。一丁平から向こうは違う山だし…。

汗だくになったので、もみじ台の細田屋に再び寄り、缶ビールをゴクリ。うまい…。下りは、登ってきた1号路ではなく4号路を選びました。1号路と違ってこちらは道幅が狭く、片側はそのまま急な斜面になっており、かなり危険な臭いがします。勾配も急で下から登ってくる人はひどく疲れており、楽をして登った僕はなんだか後ろめたい気分になるのでした。(笑)

吊り橋途中の吊橋を渡って間もなくすると1号路に合流しますが、ものすごい人が下から登ってきていて驚きました。そして「頂上まだ…。疲れた…。あとどれくらいかしら…」という声が何度も耳に入ってきました。みんなケーブルカーやリフトを使わずに登ってきた登山初心者の方なのでしょう。

天狗焼きケーブルカーの高尾山駅の近くにある香住という店で「天狗焼き」なる饅頭(120円)を食べたのですが、これが実に美味。もちろんできたてアツアツなのですが、中の黒豆あんがどっしりと濃厚な甘味でいけます。真っ黒な餡子で初めて食べる味わいでした。高尾山らしく天狗の形をしているのですが見た目はどこか変…。(笑)

登山客はその後もとぎれることなく続きました。そしてなぜケーブルカーを使わないかその答えが分かりました。清滝駅前にはケーブルカーの順番を待つ人で溢れかえっていたのでした。100人待ち?時計を見ると昼の12時前。登山は極力早めにくるべし。

トロロそばさてと昼ごはん。高尾といえばトロロそば。下山客は極めて少数なのでどこでもすぐに入れるだろうと思っていたら、腹ごしらえをしてから登る人が多いらしく、どの店もほぼ満席状態…。仕方なく、高橋家という柿の木が建物から突き出ている大きなそば屋でトロロそばを頂きました。トロロがいい感じ。

これから高尾山へ登る人で賑わう参道をひとり逆走するように高尾山口駅まで歩きます。わずかな下山客しかいない静かなホームから紅葉を眺めながら思いました。高尾山は達成感を感じたいならひたすら歩いて登るべきで、逆に観光気分で気軽に美しい自然を楽しみたいならケーブルカーを利用した方がいい。そしてやはり秋に登るのがベスト。

電車に揺られ、東京の北区にある自宅に着いたのは午後の3時前でありました。

(08年11月:旅々旅人)

 
旅のメモ
 
旅の地図
 
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アクセス
 
京王新宿駅→(京王線:約37分)→北野駅→(京王高尾線:約17分)→高尾山口駅→(徒歩:約3分)→ケーブルカー(清滝駅)→(ケーブルカー:約18分)→高尾山駅

高尾山駅付近→(1号路・徒歩:約15分)→薬王院→(徒歩:約15分)→高尾山山頂→(徒歩:約5分)→もみじ台・細田屋→(徒歩:約30分)→一丁平→(4号路・徒歩:約50分)→香住→(徒歩:約30分)→ケーブルカー清滝駅前・高橋家
 
関連サイト
 
■高尾山公式HP
■高尾山 薬王院
■奥高尾・細田屋
■高尾山・香住(山麓店)
■高尾山 高橋家
 
旅行手配内容(PR含む)
 
 [総費用]
約3,500円(全費用)
※予約等は特に無し:電車代、ロープウェイ代、飲食他 
 
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