旅々たびたび
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築地市場
ちょっと早起きして築地に出かける。  
大和寿司
銀座 セリの様子
魚がし横丁
 1:大和寿司のにぎり
 2:銀座の街並み
 3:セリの様子
 4:魚がし横丁
詳細地図
>>詳細地図(MapFanリンク)
[アクセス]
JR有楽町駅→(徒歩 銀座を歩きながら:約20分)→築地
[関連サイト]
■東京都中央卸売市場
■大和(だいわ)寿司
築地5-2-1[魚がし横丁6号館]
TEL:03-3547-6807
[旅行手配内容]
電車代、飲食代のみ:約4,000円(全費用)
東京方面の名物

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朝の銀座銀座和光の時計は、朝5時を少し回ったあたりを指している。ねむい…。銀座は昼や夜の喧騒が嘘のようにひっそりと静かな朝を迎えていた。こんなに人がいない銀座を歩くのは初めて。まるでどこか違う街を歩いているようだ。多分ホステスの方だろう…。キラキラと派手な衣装を身にまとった女性達が手をふりながらしばしの別れの言葉を交わしている。

この時間に銀座を歩いているのは築地のマグロのセリを見にいくためである。セリは朝の5時半から始まるらしい。築地は、意外にも銀座の隣街。当然、歩いて行ける距離。

朝の歌舞伎座歌舞伎座をぬけ、新大橋通りに出ると昭和を感じさせるレトロな雰囲気の築地場外市場が見えてくる。
「らっしゃい!らっしゃい!」
朝の銀座とはまるで比較にならないほど活気に満ちている。なんだなんだこの差は…。すご過ぎる…。

小さな店がびっしり並び、それぞれ所狭しと積み上げられた白い発泡スチロールの箱から次々と食材を店頭に並べている。そして店と店の間の細い道をターレ(三輪トラック)が身体擦れ擦れにクネクネしながら通り過ぎていく。

築地市場で取扱われている水産量は世界一なのだそうだ。敷地の面積は東京ドーム約5個分と巨大。残念ながら何年後かに市場ごと移転する話もあるらしい…。場外市場を抜けた先に、大きな場内市場がど〜んと現れた。僕の前を20人くらいの外国人がカメラを持って歩いている。噂には聞いていたが、外国の方にも人気の観光スポットのようだ。

それにしてもなぜ彼らはこんなに早く築地に来ているのだろうか…。どうやらツアーのセットに組まれているらしく、彼らもマグロのセリが目的だった。彼らの先頭には日本人のガイドらしい方がいたのだ。

場内は、さっき歩いて来た場外市場よりもさらにごった返しており、ものすごい数の古めかしい店が軒を列ねていた。傘のついた電球の下に沢山の新鮮な魚や貝の姿が見える。

「ウィ〜ン!ウィ〜ン!」
「プップー!プップー!」
場内の通路を荷物いっぱいのターレが縦横無尽に走り抜けていく。そのターレの数が半端じゃない。前後左右、常に気をつけて歩かなきゃいけないため目がグルグル回る…。プロの人達の仕事場にお邪魔してるんだからしょうがない。普通、こんなとこ入っちゃいかんだろと思う…。(笑)

築地・マグロのセリセリ場には1メートルぐらいのものから2メートル近くある巨大なマグロが冷凍餃子のようにゴロゴロ並んでいた。デカイ…。
値の張る本マグロから順番に並んでいるらしい。マグロの身体に直接黄色い紙を貼り付けたり、赤いマジックで大胆に数字が書かれている。

真剣な表情の沢山の人達が鎌で腹をクイッと持ち上げセリ前のチェックをしている。腹を見て鮮度や脂の乗りを判断するらしい。ふと周りを見回すと見学者で日本人はなぜか僕1人…。あとはみんな外国人。ここはホントに日本かい?東京に住んでいる人でもこの築地のセリを見たことがある人はほとんどいないと思う。と言うか…、築地の場外はあっても場内に来たことがあるという人にもほとんど会ったことがない。

「◎△×#¥○□×○!」
全く聞き取れない大きな叫び声が聞こえてきた。どうやらセリが始まったようだ。小さな椅子に上がり白いタオルを頭に巻いたおとうさんの周りに名札のついた帽子をかぶった男の人達が30人ほど集まっている。男の人達の視線の先には、ゴロンと寝そべる大きな本マグロの姿

わけの分からない言葉が飛び交う中、外国人の観光客のカメラが放つフラッシュがパシャパシャと光り続けた。

魚がし横丁場内を出て向かったのは、寿司屋や、天ぷら屋などの古くて小さな店がギシギシ並ぶ「魚がし横丁」。ほとんどの飲食店がなんと朝6時から店を開けている。そして朝の6時半頃にも関わらず行列のできている店もある。ひぇー。それはそれは、異様な光景であった。

僕が入ったのも人気店の大和寿司さん
「いらっしゃい!」
カウンターだけの小さな店内(隣同士で2軒ある)に入ると、空いていた席は、なんとわずか一つ。
こんな時間から高級な寿司を当たり前のように朝ごはんとして食べている人が大勢いることに驚いた。

「おまかせでいい?」と言われ、
「はい」と迷わず答える。
こういうとこでは店の人におまかせするのが一番。その日の一番いいネタを出してくれる場合が多いから。そうじゃない店もあるけど。(笑)

朝からビールをちびちびやりながら、目の前に順番に置かれていく寿司を次々と味わう。
う、うまい…。
舌の上でとろける…
「これは早く食べてね」
と、出されたのはアナゴ。これまたうまい…。

寿司おすすめのにぎり(3,150円)で、中トロ、白イカ、アナゴ、甘エビ、ウニ、赤身、あじ、玉子焼き、巻物を頂いた。やっぱり寿司は、カウンターで握ってもらうのが断然いい。席幅が狭く、少々落ち着かなかったが、そこが市場の寿し屋の醍醐味でもあるのでしょうね。

「ご馳走様です」
席を立とうとする僕に
「ありがとう。また来たね」
お寿司屋さんで「また来たね」なんて言われたのは初めて。素直に嬉しい…。

朝の7時を回り、さらに活気づく築地市場を後にした。

(06年5月:旅々旅人)
 
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