ある日、
戦国を舞台にしたテレビ番組を家族三人で見ていたのですが、
5歳になりたての息子が突然、
「ミツナリってだれ?」 と言うのでした。
「ミツナリ…?」
「ミツナリは、石田三成のことだよ。秀吉の家臣の」
よく考えずに、そう答えてしまうと、
思いもよらぬ質問攻撃に遭いました。
「じゃあ、ヒデヨシってだれ?」
「うーん…、天下を統一した豊臣秀吉のこと。石田三成は、秀吉が亡くなった後に、家康と戦うんだ。それが関ヶ原の戦いなんだよ」
「イエヤスってだれ?」
「うーん…、徳川家康はねー、関ヶ原で勝った人で、200年以上も続く江戸幕府の基礎を築いた人」
「セキガハラってなに?」
「うーん…、関ヶ原は地名のこと。今でも岐阜にあるよ」
質問に対するマズイ答え方に気づくと同時に、終わりが見えなくなってきた質問攻撃に、
「うん。そーゆうことー」
と、強引に済ませてしまうお父さんの厭らしい目を
息子は冷ややかな目で見つめているのでした。
ゴメン…。
こういう時は、徹底的に付き合うことを密かに誓うのでした。
そんな息子にお父さんのお古の「新しい歴史教科書」をプレゼントすると、
目をキラキラ輝かせながら、早速自分の名前を書き入れるのでした。(笑)
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